2017年7月18日更新
鉄欠乏性貧血の症状とは？眠気の原因と対策を知る！
鉄不足によって引き起こされる鉄欠乏性貧血。貧血全体の約7割を占めると言われているので珍しいものではありません。症状は様々で眠気を伴うこともありますが、その症状が引き起こされている原因を導き出せば、食事などで治すことも出来るのです。
鉄欠乏性貧血の原因とは？
食事による鉄分不足
成人している男女であれば、１日あたり約1mgの鉄分が必要となります。しかし、成長期である未成年の男女となると12mg、妊婦であれば18mgもの鉄分が必要となります。
日常生活で摂取する食品からの鉄分は、消化器官による吸収率が10%程度と言われています。つまり、10mgの鉄分を含んだ食事をとって、ようやく1mgの鉄分を吸収したこととなるのです。一般的に1000キロカロリーの食事では6mgの鉄分が含まれています。
食生活で摂取カロリーを抑えていたり、生理中や妊娠中というのはどうしても鉄分が不足しますから、しっかりと食事量を調整して摂取する必要があるのです。
また、健康な人であれば鉄分の吸収率は10%でありますが、胃腸に病気を抱えていたり、胃の一部を切除するような手術を行った人の場合は、吸収率ががくんと下がってしまいます。自身の胃腸が、決して強いものではないと感じているならば、尚更鉄分を積極的に摂取しなければなりません。
出血による鉄分不足
たとえば、女性であると毎月おきる生理によって出血し、鉄分が不足してしまいがちです。生理では月あたり40mlの血液が流れ出るため、20mgの鉄分が損失していると考えられます。
また、慢性的な出血というものが存在します。胃潰瘍や大腸がん、子宮筋腫などといった疾患にかかっていると、知らぬ間に継続的に出血していることとなります。出血が少量であることから多くの人が気付かぬうちに鉄分が不足していくという事態に陥っているのです。慢性的な出血というのは、鉄欠乏性貧血の原因として一番多いと言われています。
生理や妊娠の可能性がない成人の男性や、閉経後の女性で鉄分が不足している場合は、何らかの疾患があると考え、早めに対処する必要があります。
鉄欠乏性貧血の症状
症状は全身に現れる
もともと私たちの体には、4g程度の鉄が蓄えられていますが、その多くは血液中に含まれています。通常食事や排泄をすると、摂取する鉄分や排出される鉄分のバランスがとれた状態になっていますが、何らかの理由により鉄分が不足すると、体に貯えられている鉄分から補われていきます。
鉄分が不足したからと言ってすぐに貧血になるなどの症状が出るわけではありません。保存されていた鉄分が徐々に不足していき、完全になくなった時、その症状は全身に現れていくのです。
まずは貧血になります。そして、体の組織からも鉄分が不足していくと、爪が反り返ったり、表面がつるつるになったりします。これらが鉄欠乏性貧血の代表的な症状です。
眠気
鉄欠乏性貧血で辛いのは、眠気です。鉄分が不足すると、血液中に含まれているヘモグロビンの量までも不足していってしまいます。
ヘモグロビンが不足すると、体内の酸素量も同時に不足するという結果を引き起こします。特に、脳は全体の酸素量の20%を占めていますから、脳への酸素が十分に行き渡らないことで、眠気が引き起こされてしまうのです。
眠気が強くなると、全身の倦怠感や集中力の低下などといった思わぬ副産物も生み出しますから、日常生活への支障が懸念されます。
鉄欠乏性貧血を予防しよう！
必要な鉄分を補う
1度鉄欠乏性貧血と診断されると、通常の食事で補うのはなかなか難しいのです。鉄欠乏性貧血になると、一日に必要な鉄分の量は100~200mgと言われています。これ程の鉄分を摂取するのは大変困難ですから、医師から処方される薬などを服用して治していきます。
症状が悪化する前に病院へ診察に行くようにしましょう。
鉄欠乏性貧血にならないための食事
過度なダイエットは、1日の摂取カロリーを減らしてしまい、それによって鉄分不足に陥ります。ダイエットをしている人は、できる限り食事量を減らさずに、しっかりとした食生活をこころがけ、適度な運動で脂肪を燃焼させましょう。
また、生理中で鉄分不足を感じている人は、サプリメント等を使用して鉄分を補うようにすると良いですね。ただし、サプリメントを常用しすぎず、時期が過ぎたらまた食生活に注意を払って鉄分を摂取するようにしてみましょう。
まとめ
鉄欠乏性貧血の症状には色々なものがあります。体に不調を感じたならば、早めに医療機関を利用し、根本から症状を予防するよう心がけましょう。
特に、鉄欠乏性貧血によって眠気が引き起こされる場合は、車の運転をなるべく避けるようにして事故等を未然に防ぎましょう。
病を防ぐためにも、しっかりとしたバランスの良い食生活を！
▽鉄分の吸収率を高めてくれる効果が！
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