2017年4月7日更新

肌に弱酸性がなぜいいの?その理由と弱酸性を保つ4つの方法

ボディソープなどのCMで、弱酸性を売りにしたものを目にすることが多いですが、弱酸性が肌に良い理由をご存じでしょうか?乾燥肌の方は特にこの言葉に目を奪われる場合が多いですよね。本ページでは弱酸性がなぜ肌に良いのか、そして弱酸性を保つ方法をご紹介していきます。

  1. 目次
  2. 健康な肌は弱酸性
  3. 健康な肌には菌がいる
  4. 肌を弱酸性に保つ方法
  5. 弱酸性から遠ざかること
  6. まとめ

健康な肌は弱酸性

なぜこうも弱酸性が肌に良いとされているのかと言うと、理由は肌の理想的で健康な状態が弱酸性にあるからです。

肌質のタイプを分ける表記は、phというもので表されますが、このphは肌の酸性やアルカリ性の量を0~14の数字で示すものになります。この数字の度合いを見ていき、ちょうど7に当たる部分が中性と呼ばれます。

数字の変化は肌質の変化

phは0~14まで数字がありますが、中性の数字である7よりも下の数字であれば酸性というものになり、肌質は脂性肌となります。反対に、7よりも上の数字であればアルカリ性の乾燥肌ということになります。

健康な肌のph数字

phは詳しく見ていくと、肌に存在する皮脂膜のことを指し、この部分のphが4.5~6.0であれば弱酸性の部類に分けられ、健康な肌質状態であるとの意味を持ちます。そのため、健康で良い状態の肌を保つ理由には弱酸性が必要となってくるのです。

健康な肌には菌がいる

体に菌がいると聞くと、あまり良いイメージは持ちませんが、弱酸性の状態が作られる過程にはこの菌が重要であり、見事な活躍を見せてくれるのです。

皮膚に存在する常在菌がカギ

「菌」と表すと背筋が冷たくなる方もいるかもしれませんが、私たちの皮膚には100兆個もの常在菌がいるのです。菌と言えども、体に不調をきたすものではなく、反対に皮膚のphを弱酸性の健康な肌質に変えてくれ、そして保つ働きをしてくれる、美肌になくてはならない重要なものです。

その理由から、常在菌が生息しやすくなる環境を作っていくことが自身の肌を守る方法となるのです。

常在菌である表皮ブドウ球菌を大切に

常在菌と呼ばれるものには35種類あり、その中の表皮ブドウ球菌というものが皮膚の汗や皮脂をエサにして肌を弱酸性の状態に維持してくれています。

表皮ブドウ球菌以外にも、黄色ブドウ球菌や腐性ブドウ球菌と呼ばれる似た名前のものも人により存在しますが、これらは人体に悪影響を及ぼすものなので、似ても似つかないものであるという認識が大切です。

肌を弱酸性に保つ方法

先ほど触れたように、健康な肌質である弱酸性を保つためには、表皮ブドウ球菌が棲みやすい環境が重要であると述べました。では、なにをしていけば弱酸性が保たれるのか見ていきましょう。

良質な睡眠と適度な運動

汗や皮脂をエサとする表皮ブドウ球菌は、適度な運動を取り入れることによって、エサの確保がスムーズとなります。運動をしていけば、腸内細菌も生息しやすくなり、美肌を保つことに繋がります。
また、良質な睡眠を取ることによって、肌のバランス状態が良くなり、弱酸性の肌を作りやすい環境になります。

食事は栄養価の高いものを

毎日の食事は弱酸性の肌作りをしていくためには最も変えていきやすい部分ですので、口にするものは栄養の高いものを摂取するようにしましょう。特に季節の旬のものにはその時にしかない栄養が豊富に含まれています。
必要な栄養を摂ることで、体が温かくなり、良い肌作りにしていくことが可能となるのです。

弱酸性から遠ざかること

健康な肌を保つためには健康な生活を送ることが大切です。しかし、弱酸性から遠ざかる習慣を過ごしていることもありますので、気をつけたい項目を確認していきましょう。

カギはお風呂・運動・リラックス

乾燥肌を気にしていても、ついお風呂でゴシゴシと入念に洗うことを好む方もいますよね。乾燥肌は弱酸性を遠ざけるばかりでなく、表皮ブドウ球菌が好む必要な皮脂さえもごっそり洗い流してしまいます。

体を洗う際は優しくするようにし、お風呂で軽いストレッチを加えると運動に繋がるので、工夫してバスタイムをくつろぐ余裕を持つことが大切です。好きなアロマを焚いたり、本を持ち込めばストレス発散にも繋がるので、自分なりの習慣を見つけると良いでしょう。

▽参考記事はこちら
寒くなると乾燥肌になるアナタにおすすめの入浴剤

抗菌道具や紫外線、厚化粧に注意

常在菌は、皮膚にとってなくてはならない存在であるため、抗菌道具で清潔にし過ぎていると、棲みにくい環境になるばかりでなく、菌そのものを殺してしまいます。さらに、紫外線や厚塗りした化粧なども肌荒れや、ニキビ、アトピーなどのトラブルに繋がる場合があるため、注意することが弱酸性肌を作り出す方法となります。

まとめ

さまざまな肌質タイプの方がいますが、弱酸性を保つ常在菌がいることは誰もが同じです。規則正しい生活や、菌が棲みやすい環境を作ってあげることが大切なので、毎日の習慣に取り入れてみてくださいね。